あなたの街でも進行中!?
IoTを活用した新しい移動の形「MaaS」とは

 2024.06.28  AJS株式会社

あなたの街でも進行中!?IoTを活用した新しい移動の形「MaaS」とは

はじめに

MaaS(Mobility as a Service)は、近年の都市交通と移動に関する新しいコンセプトの一つとして登場してきました。今回は、MaaSの概念、背景、事例、そしてその今後の展望について
解説いたします。

MaaSとは

MaaSとは

MaaSは、Mobility as a Serviceの略称で、直訳すると「サービスとしての移動」です。
あらゆる公共交通機関やライドシェア、シェアサイクルといったサービスを、
ICT(情報通信技術)を活用してシームレスに結びつけ、マイカー以外の交通手段による移動を1つのサービスとして捉える概念を指します。

MaaSはユーザーの移動をより効率的で快適にする新しい方法として多くのメリットを提供します。

ユーザーにとっての8つのメリット

  1. 利便性の向上:MaaSはさまざまな移動手段を一つのデジタルプラットフォーム上で統合するため、ユーザーは必要な時に適切な交通手段を容易に選択・予約できます。

  2. コストの節約:従来の車の所有とは異なり、MaaSは「使用するときのみの支払い」を
    基本としています。そのため、所有することの固定費や維持費の負担を軽減することができます。

  3. フレキシビリティ:都市内での移動が柔軟になります。
    例えば、天気や時間帯、目的地によって最適な交通手段を選べるため、一つの移動手段に固定されることがなくなります。

  4. 持続可能性:MaaSは公共交通の利用を促進するため、CO2排出の削減や都市の持続可能性の向上に貢献します。

  5. 情報の透明性:アプリやプラットフォームを通じて、リアルタイムの交通情報、料金、
    利用可能な交通手段の種類など、移動に関する情報がすぐに得られるため、計画性が
    向上します。

  6. 安全性の向上:MaaSプロバイダーはサービスの品質や安全性を確保するための基準を
    持っており、利用者はこれらの認定を受けたサービスを安心して利用できます。

  7. 交通渋滞の軽減:効率的な移動手段の選択やカーシェアリングの普及などにより、
    都市部の交通渋滞の軽減が期待されます。

  8. 一貫した支払い経験:MaaSプラットフォームを利用すると、さまざまな交通手段に
    対する支払いを一元化することができ、支払い手続きの煩雑さを排除できます。

MaaSが生まれた背景

MaaSが生まれた背景

MaaSが広く知られるようになったのは、フィンランドのMaaS Global社が開発した
プラットフォームであるWhim (ウィム)です。

月額制のアプリを導入することで、首都ヘルシンキにおいて、タクシーやバスなどの交通機関が乗り放題サービスを提供しました。
世界中の都市部での人口増加に伴い、交通渋滞や公共交通機関の混雑が問題となっています。また環境問題の深刻化に伴い、CO2排出量を減少させるための持続可能な都市の構築が求められています。このような都市部が抱える課題をスマートフォンの普及やクラウド技術の進化により、多様なサービスを一元的に統合することが可能となってきたことで、多くの国や地域でMaaSの検討がされるようになりました。

MaaSの事例

多くの都市や国がMaaSの導入を進める中で、
さまざまな形態のサービスや新しい取り組みが生まれ続けています。

Whim (フィンランド、ヘルシンキ):
Whimは、公共交通、タクシー、レンタカー、自転車などのさまざまな移動手段を一つの
アプリ内で提供しています。ユーザーは月額固定料金でこれらのサービスを無制限に利用することができ、また都度払いのオプションもあります。

UbiGo (スウェーデン、ゴテボリ):
UbiGoは、公共交通、カーシェアリング、レンタルバイク、タクシーなどを統合した
MaaSサービスです。利用者はプリペイドのアカウントで支払いをし、必要なサービスを
柔軟に選択できます。

Moovel (ドイツ):
DaimlerとBMWが協力して開発したMaaSプラットフォームです。
公共交通機関、カーシェアリング、バイクシェアリング、タクシーなどのサービスを
一元的に提供しています。

ReachNow (アメリカ、シアトル):
BMWが提供するMaaSサービスで、カーシェアリング、ライドシェアリング、
電動キックスクーターのレンタルなどを提供しています。

S-MaaS (日本、世田谷区):
東京都世田谷区で実験されているMaaSプロジェクトで、公共交通機関やカーシェアリング、
レンタルバイクなどの情報を一つのアプリで提供しています。

MaaSの今後

MaaSを導入するためには、各種交通機関が持っている情報を開示する必要があり、
運賃の設定や支払い方法を決めなければなりません。

また政府などと連携して法制度を整える必要もありますので、
簡単に導入できるわけではありません。しかし、上記の通りすでにMaaSを導入している国や地域もあり、その取り組みや成果が世界中から注目されています。また自律走行車の普及、
統合するプラットフォームの技術進歩がMaaS導入を促進することになるでしょう。

最後に

最後に

MaaSは都市の移動の新しい形として注目を集めており、
テクノロジーと社会ニーズの交差点で成長を続けると予想されます。
この動きに注目し、都市の未来の姿を考える上で欠かせないキーワードとなるでしょう。


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