製品含有化学物質管理の基礎(第12回)
2026/05/14 11:00:29 AJS株式会社
2026/05/14 11:00:29 AJS株式会社

製品含有化学物質管理の基礎のシリーズは、基本、製品含有化学物質管理ガイドライン第4.0版の解説を行ってきました。
今回は、ガイドラインと実務との関係と、その改定について見ていきます。
製品含有化学物質管理ガイドライン第4.0版は、2018年3月に発行されているので、
既に発行から8年も経っています。
この間に製品含有化学物質管理に関連する認識が変化してきた部分があります。
ISOなどの規格との整合もありますが、業界によって異なる製品含有化学物質管理や情報伝達の間をいかにつなぐかいうことも模索されました。
他にも、ネットなどを利用したビジネス形態の発展や商流自体も変化しています。
更に一番大きな変化点は、第2回の記事にも書きましたが、循環経済(Circular Economy)の考え方の導入でしょう。
そのような状況の中、この文書を発行したJAMPは、その組織がCMPコンソーシアムに
変化しています。
従って、製品含有化学物質管理ガイドラインは、改定の審議が必要な時期に来ていると考えられ、実際行われている状態です。
今年もしくは来年には、改訂版が出ることを期待しています。
この文書は、実際の製品含有化学物質の管理を行う考え方には十分ですが、実際の作業に
おいては、これだけでは不十分です。
例えば、化学物質の情報をchemSHERPAやIMDSなどで求められた場合は、その記載方法を
知る必要があります。
また、商社の方の場合、製品含有化学物質管理ガイドライン第4.0版の全部を行わなければならないのか?といった疑問も生じるかもしれません。
このような場合は、このシリーズの第1回目に記載したような、各種ガイドラインやchemSHERPA製品含有化学物質情報利用ルールを利用するとよいでしょう。
第1回目、第2回目でも述べましたが、自分の会社ではどのようなオペレーションを
行っているのかを考えることが製品含有化学物質管理には重要です。
製品含有化学物質管理ガイドラインの主旨に沿って、各種ガイドやツールなども利用したり
取り入れたりして、自社の製品含有化学物質の管理規定を作っていくことが有用と考えます。
これからも製品含有化学物質管理は、年が進むにつれて色々な要素が含まれ変化していくと
思います。
特に、すでに認識されていますが、循環経済(Circular Economy)の部分は、どこまでの影響が出てくるのかまだ完全には判らない状態にあります。
情報収集だけは常に怠らないようにしましょう。
これまでシリーズとして行ってきた「製品含有化学物質管理の基礎」は、
12回の今回で終了になります。
ありがとうございました。
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個人事務所 OFFICE KS 佐竹 一基
ソニー株式会社で材料解析の後、環境全般、特に製品化学物質管理に従事。環境推進部統括部長。退社後(一社)産業環境管理協会に勤務。2018年独立し、同協会の技術顧問となるとともに環境関係のコンサルタントを行う。
