リモートワークで見直しが必要な評価制度。課題や対策とは

 2022.04.06  2022.04.22

新型コロナウイルスの感染予防対策としてリモートワークが急速に普及し、オフィス勤務を前提として策定されていた従来型の人事評価制度を見直す企業が増えています。そこで本記事では、リモートワーク環境において問題になりがちな人事評価のポイントや、その対策方法について紹介します。

新型コロナウイルスの影響で急激に広まったリモートワーク

日本においてはリモートワークを導入する企業が急激に増えました。リモートワークが普及した理由としては、クラウドサービスの一般化やマルチデバイスの活用の広がりなどの技術的背景も当然ありますが、何よりも2019年に発生した新型コロナウイルス感染症の世界的パンデミックの影響が大きいと言えます。つまり、職場や通勤途中などにおける感染リスクを避けるために、いわば応急処置的にリモートワークを採用する企業が急増したためです。

このように、当初はネガティブな動機から始まったリモートワークですが、実際に導入・運用されていく中で、この新しい働き方はいくつかのポジティブな気づきも私達に与えました。例えば、在宅勤務を基調にしたテレワークにおいては、オフィスまで通勤をする必要がありません。
これは特に自宅から職場への距離が遠い人や、毎朝の満員電車に悩まされていた人にとって大きなメリットと言えるでしょう。また、在宅勤務が可能なリモートワークはプライベートと仕事の両立がしやすいため、労働者の多様な働き方が可能な社会作りを推進する働き方改革の一環としても注目を集めています。もちろん、新型コロナウイルス対策として導入されたように、災害時や緊急時の事業継続計画(BCP対策)としても、リモートワークは有効です。

このようにさまざまなメリットを持つリモートワークですが、特にその導入当初においては多くの企業がその運用において課題を持つことになりました。例えば、ネットワーク環境の不備やセキュリティリスクの増大などはその最たる例です。あるいは、次項で詳しく解説するように、個々の従業員の人事評価やマネージメントの難しさも多くの企業を悩ませています。

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どうしてリモートワークの評価が難しいのか。その理由とは?

リモートワークを導入することで、多くの企業が従業員の評価やマネージメント方法について課題を抱えることになりました。以下では、なぜリモートワーク環境においては従業員の評価が難しいのか、その理由を解説します。

勤務態度が見えずプロセスが可視化されない

リモートワークにおいて従業員の評価が難しい第一の理由は、「勤務態度が見えずプロセスが可視化されない」ことです。従業員が各々の自宅で勤務するリモートワークにおいて、管理者はオフィスにいたころのように物理的に従業員の様子を確認することができません。

多くの企業は人事評価の項目の一つとして「勤務態度」を入れていることでしょうが、それを直接確認することができないのです。そのため、リモートワークにおいては、仕事の成果のみで評価をする成果主義に偏重することになってしまいます。また、オフィス勤務のときに比べて気軽なコミュニケーションや相談などがなかなかできず、プロセスも可視化されないことで個人主義的な働き方になり、従業員間で連携しにくいという弊害も起こります。

勤務時間が正確にわからない

リモートワークの評価が難しい理由の1つには、「勤務時間が正確にわからない」ことも挙げられます。リモートワークにおいて従業員がきちんと勤務しているかどうかは基本的に自己申告に頼るしかなく、正確な労働時間を把握できないという欠点があります。あるいは、家庭の事情などによって日中ではなく早朝や夜の時間帯に仕事をする人もいるため、同じ時間に働くことが難しいケースもあるでしょう。成果量などのノルマさえ守っていればよしとするか、従業員の同期的な働き方を重視するかは、各企業、業種や職種によって意見が分かれるところでしょう。

コミュニケーションが取りにくい

リモートワークにおけるほとんどの問題は、結局のところ「コミュニケーションの取りづらさ」に集約されると言ってもいいかもしれません。オフィス勤務の場合、勤務態度や勤務時間の問題などは、上司が机から顔を上げてオフィスを見渡せば済むことです。リモートワークにおいては個人主義に走りがちな従業員も、オフィスでほかの従業員と隣り合って勤務していたら、業務上不明な点などが生じた際も互いに気軽に相談し合って解決していたことでしょう。

しかし、リモートワークにおいてはチャットやメール、Web会議システムなどのツールを使わねば上司や同僚とのコミュニケーションは取れません。オフィス勤務では部下のフォローを適切にできていた上司も、リモートワークにおいて同じレベルのことをするのは難しく、部下が何か困っていないか、正しい報告を上げてきているかなど、マネージメントに困難を感じている人も多いことでしょう。

パフォーマンスやモチベーションの低下

リモートワークにおいては、従業員のパフォーマンスやモチベーションの管理が難しいという問題もあります。長期的なテレワークは従業員を社会から断絶させてしまうことにもつながりかねず、生活リズムの乱れや、人と話す時間の減少による孤独感を生じさせてしまうこともあるかもしれません。

また、リモートワークにおいては「部下はきちんと働いているか」と上司が疑ってしまいがちなことを部下側も理解しているため、真面目に働いている人でも、「周囲から自分がさぼっていると思われているのではないか」と不安を覚えやすいのです。さらに、本来はプライベート空間である自宅で仕事をしていることによって、仕事とプライベートの切り替えに難しさを覚えている人も多いことでしょう。

こうしたネガティブ要因によってリモートワークにおいてはメンタル不調を覚えてしまう人も増えているのです。このように、上司は部下のマネージメントについてさまざまな部分で課題を抱えることになってしまっています。

リモートに適した評価方法への取り組み

上記のように、リモートワークの運用においてはさまざまな課題が存在するため、リモートワークに適した新たな評価方法を模索する企業が増えています。続いては、リモートワークに適した評価方法を確立するためには、どのような取り組みが有効かを解説します。

誰もが理解しやすい評価目標を設定

リモートワークを運用する際には、「誰もが理解しやすい評価目標を改めて設定すること」が重要です。リモートワークにおいては直接対面する機会が減るため、評価する側としては、目に見えやすい成果・実績だけを基に部下を評価する傾向が強まります。しかし、このような成果主義の導入は企業や従業員にとって悪いことばかりとは限りません。成果主義によって従業員の業務効率化が進み、労働生産性の向上や、長時間労働の是正が進むことも考えられます。

むしろ問題なのは、評価基準や評価方法が曖昧なままに、中途半端に成果主義を導入してしまうことです。部下が「上司は自分がサボっていると思っているのではないか」と不安を覚えるのも、結局のところ、リモートワーク下で上司がどのような評価基準を使っているのかわからないせいもあるでしょう。そのため、評価方法の統一と共有を行ない、わかりやすい評価制度を設置することがまずは大切です。

MBOの導入

上記では新たな評価目標ないしは評価方法の導入が重要であると述べましたが、リモートワークに向いている具体的な評価方法として「MBO」が挙げられます。MBOとは” Management by Objective”の略称で、日本語では「目標管理制度」と訳されます。

MBOの実施に際しては、一般的に上司と部下の間で「目標」や「達成方法」などを相談して決め、一定期間後に事前に決めておいた取り組み内容や目標に対する達成度に基づいて評価を行います。MBOは上司によるフォローやコミュニケーションを前提としつつも基本的には成果主義の手法に近く、リモートワークにおいても導入しやすいのが特徴です。

ノーレイティング制度の導入

「ノーレイティング制度」の導入もリモートワーク下における評価方法として有用です。ノーレイティング評価は、「数値や等級による採点を行なわない評価方法」で、評価に際しては日頃のコミュニケーションなどが重視されます。個人主義が進みがちなリモートワークにおいて敢えてこれを導入することで、従業員間のコミュニケーションを喚起し、リモートワークにおける従業員の孤立化などを予防できるかもしれません。

ITツールを活用して裁量労働を可視化

リモートワークの移行に合わせて「人事評価システム」などのITツールを導入することも、従業員の評価やマネージメントにおいて有効な手段です。例えば、勤務時間の問題などは、ITツールに各従業員のログを残すことである程度の裏取りが可能になるでしょう。また、ITツールは人事評価だけでなく、チャットや通話アプリなどのコミュニケーション活性化にも役立ちます。

まとめ

リモートワークにおいては、従業員間が物理的に断絶することによってコミュニケーションの不全が起こりやすく、従業員の人事評価やマネージメントに問題が起こる恐れもあります。こうした問題を解決するためには、人事評価システムの導入などによる対策が有効です。リモートワーク環境においても公正な人事評価制度を運用するために、ぜひ「人事評価システムP-TH/P-TH+」の導入をご検討ください。

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