人事評価が「高い人」と「低い人」どう評価する?低い人への対応法とは

 2020.09.25  AJS株式会社

人事評価において、評価が高い人もいれば評価が低い人もいます。重要なのは、そのばらつきに公平性があるかどうかです。その公平性を担保するために必要なポイントはいくつかあります。また、特に評価が低い場合、そのフィードバックは慎重に行う必要があります。人事評価を行ううえでのポイントと、フィードバック方法を解説します。

人事評価を行う際に気をつけるべきポイント

人事評価の実施では、たいていの場合評価者によって結果にばらつきが生じます。その前提で注意すべき点について解説します。

何よりもまず、公平な評価を行うこと

何より重要なのは、公平であるかどうか、ということです。決して上司の主観的な考えが入り込んではいけません。客観的な事実に基づいて行うことが重要です。

そのうえで注意すべき点は、いわゆる「評価エラー」の発生です。たとえば上司は、目をかけている部下に対してはその優れている点の印象が強く残り、全ての項目においてこの印象に引っ張られる「ハロー効果」が発生してしまう場合があります。また、努力している部下に良い評価を与えたくなる心理から、評価が甘くなる「寛大化傾向」、逆に厳しくなる「厳格化傾向」、部下の自己評価に自身の評価が影響される「アンカリング」などがあります。

評価者と被評価者は上司と部下の関係であることが多く、プラスまたはマイナスの先入観が入りがちです。しかし、まずはこれらのエラーの存在を認識し、日ごろから事実に基づいた判断や、客観的な視点を持って部下を観察するといった注意をするだけでも、公平で客観的な評価を行いやすくなります。

面談をしっかりと行うこと

評価は行って終わりではなく、面談を通してフィードバックをしっかりと行うのが大切です。自分の評価を気にしない人はいません。また、文字だけでは真意が伝わりにくい部分があります。特に評価が低い場合は、書いたものを読むだけでは本当に理解できていないことも多く、被評価者から誤った解釈をされてしまうこともあります。そうなると信頼関係にも影響が出かねません。

面談の機会を設けることで、被評価者は、結果内容をよく理解することにも繋がり、今後のモチベーションにも大きく影響します。直接のコミュニケーションを通じて被評価者と評価者が信頼で結ばれ、お互いが成長できる機会にしていくことが企業全体の底上げにつながります。

人事評価が低い人へ気をつけたい点とフィードバックのポイント

人事評価では、残念ながら評価が低い人も出てくるでしょう。フィードバックの重要性はすでに触れましたが、低い評価の従業員へのフィードバックはより慎重に行う必要があります。特に、従業員が理不尽に感じかねない評価が与えられた際は、慎重にフィードバックするようにしましょう。以下では、具体的に気を付けるべき点を解説します。

外的要因が影響していないか

いくら従業員が目標達成に向けて努力を行い、あるいは達成できていたとしても、外部環境の影響により評価がどうしても低くならざるをえないケースがあります。

『月刊人事マネジメント』事例掲載
「人事評価制度見直し」決断する前にやること

たとえば、大口の顧客との商談や取引がスムーズに進んでいたものの、その顧客が不祥事を起こし、売上の目標に届かないケースなどです。これをそのまま反映してしまうと、その従業員の能力や努力に見合わない内容になりかねません。

そのため、業績だけでなく、上司がプロセスなどを含めて加点できる「加点評価制度」や、外部環境の影響により正当な評価が難しい場合、その期間における評価を普通評価とする「ノーカウント制度」などと併用するのが望ましいでしょう。ノーカウント制度においては、評点としては普通評価にしたうえで、能力や行動におけるフィードバック自体はそのまま実施します。

従業員間の目標設定は公平か

目標の達成度を評価の中心としている場合、その内容や水準が異なれば、同じ能力を持ち同じ努力をした従業員間でも結果に差が生じます。どのような顧客を担当しているか、どこまでを範囲とするかなどで目標が変わってきますが、そのなかでも達成の「難易度」については公平に設定するのがポイントです。

この設定が甘いと、高い目標を設定している従業員の評価が低く、達成が容易な目標を設定している従業員の評価が高くなってしまいます。そうすると、能力が高く志も高い人が低い評価となり、モチベーションの低下を招きます。

従業員間の目標設定が公平かどうかを慎重に見極め、必要に応じて調整を行いましょう。評価が低いからといって、能力やモチベーションが低いとは限りません。フィードバックする際にはその点に注意が必要です。

フィードバックのポイント

評価が低いケースや理由はさまざまありますが、フィードバックのやり方によってはモチベーションが下がったり、ひどい場合は離職につながる可能性もあります。では、どのような観点に注意すべきでしょうか。実際にフィードバックを行う際の注意点を解説します。

まずは改善すべきポイントや根拠を具体的に伝えることです。そうすることで、低い評価でも納得性のあるフィードバックになります。また、誠意のある態度を忘れず、必要に応じて被評価者の言い分もしっかり聞くことが大切です。

ヒアリングによって、より良い改善の方向性が明確になることもあるでしょう。どの従業員にも強みはあります。それを起点にフォローを入れることを忘れずに行うことがポイントです。

人事評価が高い人へ気をつけたい点

人事評価が高い場合も、放置してよいわけではありません。フィードバック自体は難しくありませんが、評価が適切かどうかなど、見極めは必要です。

仕事ができる人だけに高評価を与えてはいないか

業績などを中心に、仕事ができる人だけが高い評価になっていないか、注意して見る必要があります。というのも、数字に表れない部分で組織にマイナスな影響を及ぼしていることもあるからです。

たとえば、うまくチームをまとめ、成果の高い部門を統括している管理職の人は高くなりがちですが、実は部下を必要以上に追い詰めるなど、マネジメントのやり方が不適切なケースもあります。部下からすると、上司へ不満があるのにその上司が高く評価され続けていれば、チームの士気は下がりかねません。実態にもよく目を向けるようにしなくてはいけません。

公平な評価ができているか

高評価の従業員に関しても、公平に評価が行えているかどうかは注意が必要です。「成果」などの数字ベースでは、各メンバーが担当している業務量や質の違いが周囲から見えにくいものです。そのため、たとえば業務を堅実かつスピーディーにこなせる社員は余裕のあるように見え、任される雑務が増えていくようなケースもあります。

一方で、堅実に業務をこなす従業員より、ルーティン業務は苦手でも根拠なき自信のもと斬新なアイデアをたくさん出す従業員の方が評価されがちです。このような違いは、なかなか評価者側には伝わりづらい部分で、それが従業員の不満にもつながります。評価が高くても、それが公平であるか、慎重に判断しましょう。

また、人事評価においては「減点方式」ケースも多くなっています。そのため、失敗は少ないがあまり挑戦もしない従業員が高い評価になりがちです。そうすると、新しい挑戦をするメンバーが出てきづらくなり、企業にとってもマイナスになります。評価方法が減点方式になりすぎていないか、実態も含めて確認を行うようにしましょう。

まとめ

人事評価においては、評価の高低は必ずあります。一方、その評価が適切かどうか、常に確かめる必要があります。実態とかけ離れていては、モチベーションの維持に悪影響が出てしまいます。評価が低い場合は、それが外的要因によるものなのか、あるいは従業員の目標設定が公平か、などを確かめます。フィードバックにおいても、被評価者に寄り添ったコミュニケーションが重要です。良い意味で評価に差が出るように項目や評価方法を見直してみるとよいでしょう。

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