人事評価の手順・流れと各フローにおけるポイント

 2018.03.26  AJS株式会社

賞与や昇格などに大きく関わる人事評価(考課)制度。 自分の評価で部下の人事処遇が決まるとかと思うと、重荷に感じる方も多いようです。

今回は、目標設定から評価結果の通知(フィードバック)まで、人事評価の手順・流れと、各ポイントについてご紹介します。

人事評価のステップ

人事評価は、単に部下(評価対象者)の期間内の評価を提出して終わりではありません。 大きく分けて、「目標設定」→「業務遂行」→「評価の実施」→「結果の通知(フィードバック)」というステップで進み、「結果の通知」は、次回評価期間の「目標設定」につなげていきます。

各ステップで実施すべきタスクとポイント

前述したステップには、それぞれ意識すべきポイントがあります。

目標設定

目標設定は、評価期間が始まる時点で完了していることが基本です。遅くなってしまった場合でも、期初の時点で大枠ができていなければ、目標に向かって動き出すことができません。

目標は、上司が一方的に決めるのではなく、部下と話し合った上で決定していきます。会社の方向性にマッチしているか、現状の役職や等級に相応しい難易度であるか、バランスがとれているかなどを念頭に置きながら、上司が取り組んでもらいたい業務と、部下が取り組みたいと考えている業務の擦り合わせを行います。その際、上司は、部下に対して提案するだけでなく、部下にどんな期待をしているか説明し、部下のビジョンや意見もしっかり聞きます。上司・部下双方が納得できる目標を設定し、ブレのない形で共有するためには、ある程度時間がかかることを想定した方が良いでしょう。

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「人事評価制度見直し」決断する前にやること

目標の内容は、できる限り具体的に設定します。売上や粗利、時間や工程数など、できる限り数字に落とし込み、100%達成なら「A」、90%なら「B」といった形をとります。

数字に落とし込めない目標についても、より具体的にイメージし、「こんな状態が作り出せていれば100%」と作り込みます。達成基準の明確な目標は、達成までのプロセスも考えやすく、プライオリティ重視の業務遂行に近づきます。また、評価時にも迷走することがなく、上司・部下双方の評価結果におけるギャップを最小限にすることが可能です。

人事評価の手順・流れと各フローにおけるポイント業務遂行

部下(評価対象者)が目標に向かって行動を開始し、上司(評価者)はそれを管理します。当然のことですが、「管理」とは、進捗状況を見守るだけでなく、必要に応じて報告を求め、アドバイスすることも含みます。定期的なミーティングをその場とする方法もあるでしょう。

評価期間は半年や1年など、長期の場合がほとんどですから、期末の印象のみで評価をすることがないよう、期初の時点から部下の行動を把握し、気付いた点は記録する工夫が必要です。評価期間の中間期では、進捗具合の確認や、相談を受けフォローするための、中間面談を実施します。実際に業務を進めてみると、他部門の協力により難易度が下がる、思わぬ壁があり難易度が上がるといったケースも発生するため、状況に応じた目標見直しのためにも、中間面談の実施は必須と感じるでしょう。

ちなみに、重大業務発生などのイレギュラーには、中間報告や面談の時期でなくても、速やかな目標の見直しが必要です。「業務遂行期間=評価対象期間全て」ですから、上司には常に柔軟な対応力が求められます。

評価の実施

評価期間の終了とともに、部下は自己評価を済ませ、上司に提出・報告します。上司はこれまで用意していた記録等の材料とともに、部下の自己評価を確認し、評価を開始します。ここで注意すべきが、評価者が陥りがちな「評価エラー(評定誤差)」です。

何かしらの理由で親近感を持ち、評価が甘くなる「親近感エラー」、評価対象者が持つ顕著な特徴に引きずられ、他の評価が歪められてしまう「ハロー効果」など、評価エラーの種類は様々ですが、これらが発生してしまう背景のひとつに、目標設定の曖昧性があります。目標の具体性を重視し、「粗利〇円が達成されていれば〇%」「ここまで完了していれば〇%」といった評価を導き出せるように目標が設定されていれば、エラーに陥る可能性も低減されます。

公平で透明性の高い、正しい評価結果を導き出すためには、評価の最初のステップから気を抜けないということです。

評価結果の通知(フィードバック)

完成した評価結果は、評価者会議等にかけられ、必要があれば修正し、承認を得てから部下に通知します。通知は、単にデータや書面を渡して終わるものではなく、目標設定面談と同様、十分な時間を用意して臨みます。

書面やデータに記された評価結果は、見ればわかることです。「評価結果の通知」で重視すべき目的は、評価結果を導き出した根拠や関係するエピソードを交え、コミュニケーションをとりながら、評価結果に対する部下の納得度を上げることです。そして、来期へ期待する点や改善点など、今後の成長につなげるための課題の共有です。

この目的のためには、通知方法も手順を考える必要があります。例えば、①まず話しやすい雰囲気を作り、②評価の高い点から伝え、③次いで評価が低い点の話に移ります。④その上で相手の自己分析を聞いて、⑤今後の期待や改善点を共有するといった具合です。それ以外にも、良し悪しに関わらず、上司の評価と部下の自己評価が一致している点から始めるという方法もあります。

通知手順は、来期へのモチベーションアップができる組み立てが理想ですから、普段からコミュニケーションをとり、どんな通知方法が適しているのか、部下の人間性を把握することが大切でしょう。

人事評価は、大きく分けて4つのステップでワンサイクルですが、ワンサイクルが終わる頃には、既に次が始まっており、これを繰り返すことで会社や社員の成長につなげていきます。一般社員だけでなく、評価者にとっても、管理職として成長する要素が多く盛り込まれていますから、評価業務を重荷と思わず、是非、自己成長のステップとして捉えてください。

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