事務職、コールセンター.数値目標が設定できない職種の人事評価
2018.04.09 AJS株式会社
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2018.04.09 AJS株式会社
「粗利益」や「顧客獲得数」など、営業職は具体的な数値目標を設定できるため、達成率が導きやすく、評価も明確なもの。では、粗利益などの数値目標がない職種、たとえば事務職などの場合、どのように目標を設定し、達成率を図ればいいのでしょうか。
今回は、数値目標設定が難しい職種の評価方法やコメント例についてご紹介します。
評価には、成果だけでなく、大きく分けて以下3つの観点があります。
企業は、利益に直結する「成果・業績」だけで成り立つものではありません。今後の企業成長に役立つ行動・能力を見る「能力・プロセス」、周囲のモチベーションアップや会社のイメージアップに繋がる姿勢を見る「情意」の観点を全職種の評価項目に落とし込み、職種や役職によってウエイトを調整することで、全職種の公平な評価が可能となります。
粗利や顧客数などの目標以外も、数値に表せるものは多くあります。
例えば、業務効率アップの目標であれば、仕事の工程数で表し、目標通りの工程数に辿り着けば100%、目標より○工程多かった場合は80%と、基準と達成率を決めておけば、評価結果も導きやすくなります。納期より○日早く完成した、残業時間が平均○分低減したなど、目標達成により得られた結果も、数値に置き換えることが可能です。
製品マニュアルの改訂を目標にした場合なども、改訂前と比較した印刷費用や、使用問い合わせ数の減少などを基準にすることができるでしょう。
営業業務でなくても、目標や達成基準をできる限り数値で表現すれば、評価時に迷走することはありません。また、数値にできない場合でも、「できた・できない」の基準を具体的にイメージして目標設定シートなどに落とし込むことで、部下(被評価者)の納得する評価結果に近づけることが可能です。
職種に関わらず、公平で透明性の高い評価のためには、具体的な目標設定が要と言えるでしょう。
では、経理とコールセンターを例に挙げて、評価設定の具体例を考えてみましょう。
このように、マニュアル作成の目標であっても、作成工程を明らかにし、その工程で達成基準を設ければ、明確な評価結果を導き出すことが可能です。
対応率は結果が出るまでに時間がかかる目標ですが、「対応率=目標達成度」だけではなく、その工程も盛り込んだ形をとれば、評価がしやすくなります。
人事評価(人事考課)は、育成・モチベーションアップはもちろん、給与や賞与、昇格などの人事処遇に関わり、社員の生活に大きく影響するものです。そのため、その根拠として公平性・透明性の高い存在でなければなりません。結果ありきの評価ではなく、現在と未来の会社への貢献度を図ることのできる、具体的な目標や基準を持った評価方法が求められます。
<< コラム監修 >>
株式会社サクセスボード 萱野 聡
日本通運株式会社、SAPジャパンで採用・教育を中心とした人事業務全般に幅広く従事。人事コンサルタントとして独立後、採用コンサルタント、研修講師、キャリア・アドバイザーとして活躍中。米国CCE Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー、産業カウンセラー
もっと読む:人事評価の手順・流れと各フローにおけるポイント
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